日常の運転に見るドライビングセンス
ワタクシの日常の足、それは「あ〜るセブン」です。そう、車楽人走行会やスピマイあ〜る各シリーズでもたびたび目にする、あの黒いセブン。取材に行くとき、走行会に行くとき、ちょっとしたお買い物に行くとき。あのセブンはサーキットをまさに風のようにと駆け抜けるだけでなく、日ごろのお買い物クルマとしても活躍しているんです。だってあ〜るセブンは、特別なクルマではないのですからそれも当然のコトなんですよ。

そんな話をするとある人は「なんて贅沢なヤツ!」と心底羨ましそうな目でワタクシを見つめ、またある人は「猫に小判だ!」などと悔しさをぶつけてきます。けれどなんだか耳にタコができてしまいそうなぐらい繰り返し聞いたのは「あれで街中を走るの?」という言葉。

これにはいろいろな意味が含まれています。「あんな派手なカラーリングで?」「あんなうるさいクルマで?」。はっきり言います。恥ずかしいです。みんな見ます。信号待ちしていると、隣のレーンにならんだクルマに見下ろされてしまいます。それに確かにうるさい。アクセルを戻すたびにまるでピストルが発射されたかのように鳴り響くあのバックファイヤー。道行く人を驚かせたこと数知れず。おじいちゃまやおばあちゃまなどは、心臓発作を起こすのではないかと、こちらがハラハラしてしまいます。

そしてもうひとつの意味。「あんな硬い足で平気なの?」。あ〜るセブンはその膨大なデータに基づき各サーキット、そして天候や気候に合わせて細かくセッティングを変えています。けれどそんなマメなことをするのは、サーキットで走るときだけ。普段はサーキットで走った、そのままの仕様で街中を走っているのです。そう聞くと「乗り心地最悪」と思われるかもしれませんが、意外や意外。あ〜るセブンは最高の乗り心地です。(もしかしてそんなのワタクシだけかもしれませんが・・・(TOT

足が硬いとゴツゴツした感覚がダイレクトに響いてきます。けれどしっかり路面を捉え、まるで水すましみたいにスーッと滑るように走っていくあの感覚は、あ〜るセブンでしか味わえないものです。重心が低く、どっしりした安定感が伝わってくるので、どんなにスピードが出ていても全然平気。(どれぐらいのスピードかはご想像におまかせします)やっぱりあれだけ車高が低いので、シートに座るというよりすっぽり沈み込んで包まれているような感じですね。シートにというかコクピット、クルマそのものにすっぽり包み込まれているようなので、逆に安心するんですよね。

とまぁここまでごたくを並べてきましたが、ワタクシが運転するわけではないんですよ。すべては助手席での話。足はあ〜るセブン、そして運転手(とあえて表現しましょう)はドラキンさんが務めてくれています。(超贅沢!)そこでまたまたよく聞かれる話。「ドラキンって普段の運転はどうなの?」。

結論から申しましょう。「サーキットで速い人は、どこで運転してもうまい」。逆に「運転のうまい人は、サーキットでも速く走れる。もしくは速く走れるようになる」。これ、ワタクシの持論です。ドラキンさんの普段の運転は、助手席で見ていていつも余裕があります。だから怖いと思ったことは一度もありません。ただし睡魔と闘いながら三白眼になっている時はメチャメチャ恐ろしい・・・(TOT;;

みなさんもありませんか? 助手席で怖い目にあったこと。ワタクシはありますよ。一番嫌なのは、アクセル・ブレーキが雑な運転。体が前につんのめったと思ったら、急に加速してシートに押しつけられちゃたりして。多かれ少なかれ、そんな経験あると思いますが、ドラキンさんの運転は静かなんですよ。いつも余裕を持って運転してるなって感じ。だから目の前にいきなりクルマが割り込んできても、逆にクルマを追い越す時も、きっと不測の事態が起こってもそれを対処できるだけのアドバンテージは常に残せているんだなぁ、と勝手に思っています。

それは何も公道に限ったことではなく、サーキットでも言えることなのでは? サーキットを走るとき私が一番大切だと思うのは、熱くなりつつ冷静に走ること。非日常の世界ですからね、サーキットは。いざ走るとなるとアドレナリンが出まくって、カーッと熱くなると思いますよ。でもその中に冷静な部分を残しておかないと、とっさの判断ができないような気がします。

せっかくサーキットを走りにきたのに、クルマを壊しちゃつまらないじゃないですか。大事な大事なクルマ。いつまでも大切に乗って、その愛車でサーキットランも楽しんでほしいですね。

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